尼崎市の税理士がアドバイス!相続問題で揉めないためにできること

生前のうちに遺言書を作成しておく
相続問題の多くは、遺言書がないことで発生しています。法的な効力を持つ遺言書にはいくつか条件があり、ただ紙に書いただけではあまり意味をなさないこともあります。
遺言書は正しく記せば、遺産の取り分を決めたり、相続権を剥奪したりと強い力を発揮します。いつ何が起こるかは誰にも分かりません。遺言書というと「なんとなく縁起が悪い」というイメージを持たれがちですが、後で家族が苦労しないためにも遺言書は早めに用意しておきましょう。
財産について生前から管理しておく
相続の問題は、ある日突然降りかかることがありえます。その人の死後になって財産を全て正しく把握するのは、簡単なことではありません。財産としてカウントされるものには様々な種類があり、民法と税法では範囲が異なります。
財産はプラスのものだけでなく、マイナスの財産もあります。ローンや借入金のほか、未払いの税金や医療費もマイナスの財産となります。自分の財産について正しく把握し、いざというときに他の誰かが分かるようにしておくことが大切です。
家族信託を利用して管理しておく
家族信託とは、家族による財産管理の手法です。家族信託は財産について信託する「委託者」、信託財産の名義を受け持って財産の管理をする「受託者」、信託財産の財産権を持つ「受益者」の3者で成り立ちます。
子どもが親の財産を管理し、利益は親が得るなど委託者と受益者が同一人物になることが多い管理方法です。兄弟などに財産を信託し、委託者亡き後に子どものためにお金を使ってもらうなどの活用方法もあります。委託者の思い通りに財産の承継ができる点がメリットです。